2012年10月10日
甘いもの考(長文です)
こんにちは。今日は少々まじめなお話です。
この間、患者さんに
「甘いものをやめるには、どうしたらいいですか?」
と聞かれました。
・・・うまく答えられませんでした。
というのも、その方が何を求めているかと考えると
私には言う資格がないのではないかと思ったからです。
私は、甘いものが大好きです。
時には大量に食べてしまいます。
昔は、もっと過食傾向にありました。病気だったかもしれません。
頭ではわかっているのです。
このままではいけない。
身体に悪い。深刻な病気になったらどうしよう。
その方も、きっとわかっていらっしゃると思います。
でも、できない。
食べてしまう。
できない自分にがっかりする。
ダメな自分を嫌いになる・・・
その方の考えていることが、伝わってきて、
「そうそう、そうなんですよね。」
と思いながらも、そんな安易な同意を求められているわけではなく、
治療家として 適切な 対処法を
言わなければならなかったわけです。
頭でわかっていることを言うのは簡単です。
「お食事を変えてみたらいいのではないですか」
「運動をしましょう」
「規則正しい生活をしましょう」
でも、出来ないから治療をしにきてくださっている方に
しかも悩んでいる方に
頭ごなしにモノを申しても効き目はありません。
もう少し、具体的な方法を言うこともあります。
深夜まで働く方には、夕方の炭水化物(おにぎり1個程度)摂取と
帰宅後には湯豆腐などの簡単な料理で済ませること、
ストレスの多い方には、ヨガや寝る前のストレッチで
一日のリセット時間をとること、
甘いものを食べたいときの身体の仕組み・・などなど
こういったことをお話することで
改善していく方は確かにいらっしゃいます。
でも、私のように再び甘いものの過食に走る人間もいるのです。
人間は誘惑にヨワイモノです。
白砂糖の麻薬性といったことをお話することもあります。
でも、白いお砂糖が悪いわけではありません。
そもそも、人間の大切な臓器である脳のエネルギー源はブドウ糖です。
ものごとは、すべてイチかゼロではないと思うのです。
で、何が言いたいかというと
甘いものもほどほどにとるのは、悪いことじゃないですよー
ということです。
中国でいうところの「中庸チュウヨウ」という考え方が近いでしょうか。
「中庸=なにごともほどほどがいいよ~」
ということです。
日本にも「過ぎたるは及ばざるがごとし」ということわざがありますね。
こういう見方もあります。
悪い(と現状・世間的にいわれている)ものを摂取することで自分を痛めつけるのは
自分のことが好きになれないからだ、というものです。
嫌いな自分に、ダメで悪いものを与えることで罰をあたえているわけです。
悪い子である自分に罰を与えることで、精神的に安定してしまったりするのです。
まったく逆に見えますが、同じ理由で、
極端に食べ物を制限する、という方もいらっしゃいます。
どちらも自分に罰を与える、という意味では同じことをしているのです。
人それぞれ、育ってきた環境が違いますので
心の奥底のストレスにも差があります。
自分では意識しなくても
どうしようもないストレスを抱えている場合に
すぐに快感が得られる甘味を
とりあえず摂ってしまうことがあるわけです。
お話がだいぶずれ込みましたが、
まとめますと
「甘いものが好きな自分を肯定して、日にちを決めて美味しいものを
食べちゃうのが一番こころとからだに良いのではないでしょうか?」
です。
人間は脳(遺伝子)に飢餓時代の記憶が刷り込まれているので
甘いものと油を美味しく感じるそうです。
みーんな本当は甘味と油が好きなんです。
甘いものを食べがちな方は胃腸が弱く
油ものを食べがちな方は胃腸が強い
そのくらいの知識はもちながら、
自分のからだと相談しながら
食べ物に感謝して美味しくいただくのが
何よりのことなのではないでしょうか。
過食気味で悩んでいる方、一緒に悩みましょう。
私も日々進化するよう頑張ります。
和田家は「心地よい・気持ちよい」をモットーに
皆様のサポートをさせて頂きます。
私事ですが
最近は、果物の自然な甘さを美味しいと感じるまで回復しました!
人工甘味にしか興味のないあなた、
旬のくだものを味わうところから始めてみませんか。akiko